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C# データテーブルから一致するデータを取得する

C#プログラミングでデータを扱う際、データテーブル(DataTable)から特定の条件に一致するデータを取得することは頻繁に行われる操作です。この記事では、C#を使ってデータテーブルから一致するデータを効率的に取得する方法を、初心者の方にも分かりやすく解説します。

目次

データテーブルの準備

まずは、サンプルのデータテーブルを作成しましょう。

using System;
using System.Data;

class Program
{
    static void Main()
    {
        DataTable employees = new DataTable("社員");
        employees.Columns.Add("ID", typeof(int));
        employees.Columns.Add("名前", typeof(string));
        employees.Columns.Add("部署", typeof(string));
        employees.Columns.Add("給与", typeof(decimal));

        employees.Rows.Add(1, "山田太郎", "営業", 300000);
        employees.Rows.Add(2, "佐藤花子", "人事", 280000);
        employees.Rows.Add(3, "鈴木一郎", "開発", 320000);
        employees.Rows.Add(4, "田中美咲", "営業", 290000);
        employees.Rows.Add(5, "伊藤健太", "開発", 310000);

        // ここからデータ取得のコードを記述します
    }
}

Select メソッドを使用したデータ取得

データテーブルから一致するデータを取得する最も一般的な方法は、Select メソッドを使用することです。

// 営業部門の社員を取得
DataRow[] salesStaff = employees.Select("部署 = '営業'");

Console.WriteLine("営業部門の社員:");
foreach (DataRow row in salesStaff)
{
    Console.WriteLine($"{row["名前"]} - 給与: {row["給与"]:C}");
}

このコードは、部署が「営業」の社員を全て取得し、表示します。

複数の条件を組み合わせる

複数の条件を組み合わせてデータを取得することも可能です。

// 給与が300,000円以上の開発部門の社員を取得
DataRow[] highPaidDevelopers = employees.Select("部署 = '開発' AND 給与 >= 300000");

Console.WriteLine("\n給与が300,000円以上の開発部門の社員:");
foreach (DataRow row in highPaidDevelopers)
{
    Console.WriteLine($"{row["名前"]} - 給与: {row["給与"]:C}");
}

LINQを使用したデータ取得

LINQ(Language Integrated Query)を使用すると、より柔軟にデータを取得できます。

using System.Linq;

// LINQを使用して給与が290,000円を超える社員を取得
var highPaidEmployees = employees.AsEnumerable()
    .Where(row => row.Field<decimal>("給与") > 290000)
    .Select(row => new
    {
        Name = row.Field<string>("名前"),
        Department = row.Field<string>("部署"),
        Salary = row.Field<decimal>("給与")
    });

Console.WriteLine("\n給与が290,000円を超える社員:");
foreach (var emp in highPaidEmployees)
{
    Console.WriteLine($"{emp.Name} - {emp.Department} - 給与: {emp.Salary:C}");
}

LINQを使用すると、複雑な条件や、取得するデータの形式を柔軟に指定できます。

パフォーマンスの考慮

データ量が多い場合、パフォーマンスを考慮することが重要です。

  • Select メソッドは小規模なデータセットに適しています。
  • 大規模なデータセットでは、LINQの AsEnumerable() を使用する方が効率的な場合があります。
  • 頻繁に検索を行う列にはインデックスを設定することを検討しましょう。
// インデックスの設定例
employees.Columns["部署"].ExtendedProperties["索引"] = true;

まとめ

C#でデータテーブルから一致するデータを取得する方法は複数あり、状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。

  • Select メソッド:簡単な条件での検索に適しています。
  • LINQ:複雑な条件や結果の加工が必要な場合に便利です。

これらの方法を適切に使い分けることで、効率的なデータ処理が可能になります。初心者の方は、まずは Select メソッドから始めて、徐々にLINQの使用に挑戦してみてください。データテーブルの操作に習熟することで、C#プログラミングの幅が大きく広がるでしょう。

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